塘 沽 強 制 収 容 所

 塘沽強制収容所
天津市塘沽区

 塘沽強制収容所(塘沽労工収容所)は1943年秋に塘沽港の徳大埠頭に設営され、後に新港口子門四号埠頭に移転する。収容所を管理するのは華北労工協会天津事務所であり、塘沽強制収容所を介して大連・営口などの港に中国人収容者は運ばれ、そこから東北地方(「満州国」)の各地に送られた。また、一部の中国人収容者は日本に移送され、日本各地の鉱山などで強制労働を強いられた。
 収容所では全ての行動が規制され、収容者に自由は一切無かった。そして、各地に移送される前に、衣食住とも劣悪な条件下で多数の中国人収容者が死亡した。強制収容所の施設は今ではもうなくなったが、遺体が捨てられた万人坑は永遠に残された。
 
写真:2013年9月27日撮影 

 2013年「万人坑を知る旅」訪問地
 2013年9月23日に上海から山西省大同市に入った訪中団は、河北省北部の万人坑訪問などを経て、9月27日に天津市塘沽区に入る。

 塘沽港
 塘沽強制収容所にいったん収容された中国人は、この塘沽港から中国東北地方(「満州国」)や日本に移送され、各地で強制労働を強いられた。

 塘沽港に至る鉄道線路
 荷物の積み下ろしに現在はクレーンを用いるが、日本侵略時代は労工の肉体労働が荷役作業を担ったのだろう。

 塘沽強制収容所万人坑記念碑
 塘沽強制収容所で死亡し万人坑に捨てられた犠牲者を追悼するための記念碑。塘沽港に近い塘沽の市街地にある。

 犠牲者追悼式
 塘沽強制収容所の万人坑記念碑の前で、「万人坑を知る旅」訪中団が犠牲者追悼式を行なう。

 塘沽の街並
 万人坑記念碑の周囲はこのような市街地。塘沽港に近く、大きなビルが林立している。



 塘沽労工収容所の万人坑の一角
【李秉剛教授(北京)提供写真】

 塘沽港労工収容所遺跡
【李秉剛教授(北京)提供写真】




「万人坑を知る旅」index

「 満 州 国 」 の 万 人 坑
 内蒙古自治区 ハイラル要塞万人坑
 黒龍江省   鶴崗炭鉱万人坑  鶏西炭鉱万人坑  東寧要塞万人坑
 吉林省    豊満ダム万人坑  遼源炭鉱万人坑  石人血泪山万人坑
 遼寧省    北票炭鉱万人坑  阜新炭鉱万人坑  本渓炭鉱鉄鉱万人坑  弓長嶺鉄鉱万人坑
        大石橋マグネサイト鉱山万人坑  大石橋マグネサイト鉱山万人坑(2)
        金州龍王廟万人坑  新賓北山万人坑  撫順炭鉱万人坑  旅順万忠墓
        阜新炭鉱万人坑(2)  北票炭鉱万人坑(2)  平頂山惨案
 河北省(旧熱河省) 承徳水泉溝万人坑

華 北 の 万 人 坑
 河北省    宣化龍煙鉄鉱万人坑  潘家峪惨案  石家庄強制収容所  井陉炭鉱万人坑
 山西省    大同炭鉱万人坑  大同炭鉱万人坑(2)
 天津市    塘沽強制収容所

華 中 ・ 華 東 の 万 人 坑
 安徽省    淮南炭鉱万人坑
 江蘇省    南京江東門万人坑  南京上新河万人坑  南京普徳寺万人坑
        南京東郊合葬地
 上海市    銭家草惨案

華 南 の 万 人 坑
 湖南省    廠窖惨案(廠窖大虐殺)
 海南省    八所港万人坑  石碌鉄鉱万人坑  田独鉱山万人坑  陵水后石村万人坑
        南丁(朝鮮村)千人坑  月塘村「三・二一惨案」  北岸郷「五百人碑」


付 録 : 朝 鮮 を 知 る 旅
        朝鮮の人たちの日常 2014年

付 録 : 日中友好新聞連載記事
        中国本土に現存する万人坑と強制労働現場を訪ねる



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