北票炭鉱万人坑(2) ⇒(参考)北票炭鉱万人坑(1)…2009年の訪問記事 遼寧省北票市. 1933年から1945年まで12年間にわたり北票を占領支配した日本は、この間に北票炭鉱で石炭842万トンを略奪し、強制労働させた中国人労工のうち3万1200人を死亡させた。そのうち1万人余の犠牲者の遺体を捨てた(埋めた)台吉南山に北票市日偽時期死難鉱工記念館が開設されている。 北票鉱工記念館では、現在(2017年)、大規模な拡張・増設・改装工事が進められていて、2年後には北票炭鉱万人坑の新記念館として竣工・開館する予定とのことだ。その、新記念館建設工事が進行中の北票鉱工記念館を2017年8月25日に再訪した。 |
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配列型遺骨房(排列型尸骨房)の建屋外観 当ウェブサイトの「北票炭鉱万人坑(1)」で、「遺骨保存展示館A」という名称で紹介している遺骨房。建屋内に、万人坑発掘現場をそっくり保存している。 |
配列型遺骨房の建屋内部(1) 北票の台吉南山の山中に広大な埋葬地(人捨て場)が形成されているが、埋葬地のごく一部が発掘され、このように「展示」されている。その発掘現場の中に劉鵬遠前館長が入り、犠牲者の遺骨を指し示しながらあれこれと説明してくれる。 |
配列型遺骨房の建屋内部(2) 犠牲者の遺骨が整然と並んでいるのは、遺体処理を命じられた中国人労工が同胞の遺体を一体一体丁寧に埋葬したからだ。 | 配列型遺骨房の建屋内部(3) 配列型遺骨房の建屋の周辺は樹林と下草と表土に覆われていて遺骨を直接見ることはできないが、小さな土饅頭が無数に並んでいる。その表面の土を取り除くと、このように遺骨がびっしりと並んでいる「人捨て場」であることを確認できるだろう。 |
配列型遺骨房の建屋内部(4) 劉鵬遠前館長が指し示す遺骨は、他の遺骨に比べると地中の深い位置に埋められている。この遺骨は、生き埋めにされた犠牲者の遺骨であることが確認されている。 | 人貯蔵型遺骨房(人窖型尸骨房)の建屋外観 当ウェブサイトの「北票炭鉱万人坑(1)」で、「遺骨保存展示館B」という名称で紹介している遺骨房。この建屋内に保存されている万人坑発掘現場は、遺骨の密度がこの辺りで最も高い。 |
人貯蔵型遺骨房の建屋内部 二列の長いガラスケース内に保護・保存されている部分を残して地面が掘り下げられ、地中に埋もれている遺骨を確認できるように工夫されている。 | 人貯蔵型遺骨房内のガラスケースの中(1) ガラスケースの中を覗く。人貯蔵型遺骨房のガラスケース内に保護されている60平方メートルの発掘現場に、240体の遺体(遺骨)が埋められているのを確認できる。 |
人貯蔵型遺骨房内のガラスケースの中(2) 記念館と周辺の1万7000平方メートルの範囲で詳細な調査が行なわれていて、6500柱の遺骨が確認されている。 | 人貯蔵型遺骨房内のガラスケースの中(3) 犠牲者が多くなると、配列型遺骨房で確認できるような、一体一体を丁寧に埋葬する作業ができなくなる。そのため、4体ほどの遺体をまとめて縛り、それをまとめて捨てることが行なわれた。その結果が、このような情況を作り出した。 |
万人坑遺跡の谷 犠牲者がさらに多くなると埋葬が追いつかなくなる。そして、あふれた遺体がこの谷に無造作に投げ捨てられ、文字通り「人捨て場」と化した。 万人坑遺跡の谷の先(写真の右上方)に見えるのは、建設中の新しい記念碑の土台部分。 | 万人坑遺跡の谷の右岸にある遺骨館 左側の建屋は、当ウェブサイトの「北票炭鉱万人坑(1)」で、「遺骨保存展示館C」という名称で紹介している遺骨房。右側の建屋内には、生き埋めにされた犠牲者の遺骨が保存されている。 |
「遺骨保存展示館C」の内部 前の写真の左側の建屋(遺骨保存展示館C)内に、万人坑遺跡の谷から収集された遺骨が山積みにされている。 | 生き埋めにされた犠牲者の遺骨 万人坑遺跡の谷の右岸にある遺骨館の中に、生き埋めにされた労工の遺骨が保管(保存)されている。 |
劉鵬遠前館長と北票新記念館の完成予定図 北票鉱工記念館では、大々的な拡張・増設・改装工事が進められている。その完成予定図を劉鵬遠前館長が見せてくれる。 劉前館長と「台吉万人坑」記念碑の背後は急峻な崖になっていて、その先に万人坑遺跡の谷がある。 | 北票新記念館の完成予定図 前方に駐車場(?)と入口(正門)と公園(広場)、中央部に巨大な記念碑、後方に半円形の本館(資料館)が配置されている。現在の記念館は、この図にある記念碑より奥になる区画内にだけ設営されているので、新記念館は極めて大規模に拡張されることが分かる。 |
建設中の本館(資料館) 完成予定図の一番奥に配置されている半円形の本館(資料館)の建設が進められている。新記念館の竣工・公開は2年後を予定しているとのことだ。 | 顧風榮新館長と李秉剛教授 顧風榮さん(左)は、劉鵬遠前館長の後を継いで2017年5月に北票鉱工記念館の新館長に就任した。建設中の本館(資料館)の前で、古くからの友人である李秉剛教授(右)と昔話に花を咲かせる。 |
建設中の本館(資料館)の内部 北票新記念館の本館(資料館)は、壁と屋根と二階の床の基本骨格部分だけが完成している。床がまだ出来ていない一階部分に展示パネルが並べられている。 | 建設中の記念碑 この土台を見ると、とんでもなく大きな記念碑が建設されるようだ。この新しい記念碑の手前側に現在の記念館施設があり、この先に北票新記念館の公園(広場)と入口(正門)などが造られることになる。 |
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